ガルマ・ザビ(Garma Zabi )
ジオン公国軍地球方面軍司令。階級は大佐(安彦氏の新解釈では少将)。
デギンの四男。一年戦争時の年齢は20歳。

ジオン公国の士官学校を首席(実際は次席であり、主席のシャアがガルマに花を持たせ譲ったとも言われているが定かではない)で卒業しており、またジオン公国の御曹司にして美男子という事でジオン国民の人気も高く、父デギンや兄ドズルからもその将来を嘱望されていた。
基本的に優しくナイーブな青年で、育ちが良いせいか疑うことを知らず他人を信用し過ぎるため、ガルマを溺愛していた父デギンは彼が軍人の道を選んだ事をかなり心配していたようである。猛々しい性格の他の兄姉と違って気性が優しいガルマに対して「お前は学者にでもすれば良かった」と心配している。
また、右手で前髪をいじる癖があるなど繊細で神経質な面も見られた。そういった意味で、ギレンの国葬演説を聞いていたシャアによる「坊や」だという評はガルマの人柄を簡潔にして端的に言い表していると言えよう。
シャアののただ一人の友人で、士官学校以来の付き合いである。シャアはザビ家への復讐のためにガルマに近づいたのだが、「お坊ちゃん」「坊や」と精神的な甘さを指摘する一方、彼の人格自体には、それなりに好感は持っていたようである。

一年戦争ではジオン公国軍の地球方面軍司令官として北米に拠る。実質的に地球方面軍は姉キシリア率いる突撃機動軍の麾下であり、彼はあくまで名目上の司令官でしかなかった。またその権限も実質的にジオン地上軍第2軍(北米方面軍)司令官程度の物に限定されている(但し、北米は豊富な工業力と食料地帯を有する上に南米の連邦軍本部ジャブローを牽制する要地でもあった)。
司令官でありながら、戦闘機(ブラウンに塗装された専用ドップ)に搭乗し(降下作戦にはザクIIFSに搭乗したという説がある)、前線に出撃する事も多かった(しかしこの事は他のジオン将校や国民から自らの地位・肩書きが親の七光りによるものと見なされることを嫌って自ら功を挙げるため、彼なりの懸命な努力を示さんとする行為でもあった)。
また、占領地として赴いたニューヤークの前市長エッシェンバッハの愛娘、イセリナとは結婚を誓い合うほどの恋仲であった。

シャアに「ジオン十字勲章」ものの獲物だと唆され、勇んでガウ攻撃空母を主力とする部隊を率いてホワイトベースを攻撃に向かうが、ガンダムをはじめとするホワイトベース隊の必死の抵抗の前に連戦連敗。ホワイトベースが北米大陸を抜け、太平洋に出ようとする際、「親友」シャアの奸計により、囮となってあらぬ方向へ逃走するガンダムをガウで追跡するよう誘導され、待ち伏せしていたホワイトベース及びガンキャノン、ガンタンクに無防備な背後をさらした瞬間、総攻撃を受けてしまう。
その際、シャアから裏切りを告げられ、愕然としながら「親友」の正体(無論、シャアキャスバルと言うことには気づいていないと思われるが)と本性に気づく。嘲笑するシャアの声が響く中、ガウ攻撃空母の舵を自ら取り180度回頭させてホワイトベースを道連れにすべく体当たり攻撃をかけるも間一髪でかわされ、爆発四散するガウの中で戦死する。脳裏にイセリナを思い浮かべつつ叫んだ彼の最期の台詞は印象的なものの一つである。
なおシャアがガルマを間接的に謀殺したという事実は表には出ていないが、シャアはガルマを守りきれなかった責任をドズルに問われ、左遷(予備役編入)されている。

ガルマの葬儀は国威発揚・戦意高揚のための国葬として、ギレンによって大々的に利用され、目論見通り絶大なる効果を発揮した。しかし、父親であるデギンは、身内のみでの密葬を望み、最後まで国葬に難色を示していた。
ザビ家内で誰からも好かれていたガルマの死は、葬儀にも現れたように皮肉にもザビ家内の各個の対立を表面化させより深くする結果となってしまう。

ガルマと恋仲であったイセリナが、ガルマの部下であったダロタと共に敵討ちに向かっている。その後、仇討ち部隊としてドズル麾下のランバ・ラル隊が地球に降下し、ホワイトベース追撃の任務に当たることになる。

シャアに強烈なライバル心を抱き、事ある毎に張り合おうとし、やがてライバルから友人として信頼していく。
またガルマは決して無能ではないが、シャアという圧倒的な才能の前にはかすみがちであり、加えて苦労知らずだったために、むざむざと復讐に燃えるシャアの犠牲になってしまったのである。

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http://ja.wikipedia.org/wiki/より抜粋。

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