ドズル・ザビ(Dozle Zabi)
2000年1月9日 人物辞典
ジオン公国軍宇宙攻撃軍司令で階級は中将。身長210cmの巨漢。デギンの三男。一年戦争時は28歳。
親ダイクン派(旧ジオン派)によると思われる爆弾テロの際に、同じ車に同乗していたサスロを守れなかったことから、顔にテロで負った傷痕をその戒めの為に残したのもだといわれている。
なお、軍服の肩のトゲは単なる威嚇用であるとの説あるが未だ明確な結論は出ていない。シャアのマントや仮面の例に漏れず、ジオンの重要人物の服装等には独特のものがある。
一年戦争以前はジオン士官学校校長をしている。ここでは彼の妻ゼナはこの時の生徒であった。
ドズルは妾の子であるとするのが通説である。その為か、父デギンからはあまり愛されていなかったようで、むしろ不当なまでに酷い扱いを受けている。ドズルの死に対してデギンはギレンですら憤るほど反応が少なかった。
ガルマが士官学校の生徒達と蜂起した「暁の蜂起事件」の際、ドズルには殆ど責任はないにもかかわらず能無しと罵られた上にガルマ達の責任を全て負う形で士官学校校長の座を辞任させられている。
乗艦はグワジン級戦艦グワラン(ガンドワ)であるが、ルウム戦役時はムサイ級軽巡洋艦ファルメルに乗艦。後にファルメルはシャアに譲渡する目的で竣工され、実際は将官用ムサイ級カスタム軽巡洋艦ワルキューレと言う。
搭乗したMSはドズル・ザビ専用ザクIIであり、両肩に刺がつき、カーキベースの金縁模様、ヒートホークはランバ・ラル専用ザクIと同じ大型タイプといかにも高級カスタム機といった風情を持っている。
ガルマの葬儀に出席するためにズム・シティに帰還する際、一般型のムサイに乗艦し、ズム・シティをムサイ艦橋から観察して、戦時下なのに何の補強工事も施されていないことを嘆いた。
サイド1の空域に建設された宇宙要塞ソロモンに駐留する。妻のゼナとの間に娘ミネバがいる。ザビ家の中では政治に長けたギレンやキシリアがいる一方、彼は政治に関与せず、純粋な武人として振舞っていた。
指揮官としての統率力・指揮能力も十分にあり、部下の信望も篤い。また愛妻家としても知られており、家族に深い愛情を注いでいた。妻ゼナに向かって権力の増大とともに人間味を失っていく肉親たちを嘆いている。
当初はモビルスーツを軽視していたものの、一週間戦争の戦果によりそれを認めるようになった。安彦氏の新解釈では、モビルスーツの開発を主導したとされている。
以後は司令官としてだけに留まらず、ザクIIF型(S型説もある)を改修した専用機を操り前線に出向くこともあった。もちろんこれはポーズに過ぎないが、前線兵士の士気高揚において大いに効果を上げた。
ナルスの面影を強く残すガルマを溺愛しており、彼の能力を高く評価して、ドズル自身も使いこなすような将軍になれと言う程、その成長を楽しみにしていた。それ故、ガルマの戦死後には彼を守りきれなかったとしてシャアを左遷させ(彼自身はシャアの処刑を主張していたが、デギンの裁定で左遷となった経緯がある)、仇討ち部隊としてランバ・ラル隊を地球に派遣している。
また、左遷の後キシリアに登用されたシャアを牽制するために、サイド6に寄港したホワイトベースに対して、コンスコン少将指揮下の機動部隊を派遣している。
地球連邦軍のチェンバロ作戦(ソロモン攻略戦)が開始される前にギレンへ援軍を要請するが、ソロモンに送られてきたのは試作モビルアーマー「ビグ・ザム」1機のみであった。ビグ・ザム1機で2〜3個師団にも相当するはずと豪語するギレンに対し思わず「戦いは数」と不満をぶつけている。この発言自体、まず兵数ありきのまっとうな用兵を念頭に置いた発言であり、無思慮な精神論主義者に見られがちなドズルが、まともな用兵理論をもった有能な指揮官であることがわかる。
宇宙世紀0079年12月24日、ついにティアンム提督指揮下の連邦軍によるソロモン攻略戦が始まると、地球連邦軍の量産MSジムやボールを初めて本格的に実戦投入した熾烈な攻撃や、新兵器ソーラ・システムによる被害の大きさを目の当たりにして、もはやソロモンを支えきれないと判断。妻子を脱出させた後にソロモンの放棄を命令し、自らはビグ・ザムに搭乗して出撃。残存兵力撤退の時間稼ぎのために連邦艦隊の中心部へ単騎特攻をかけた。
ドズルの操るビグ・ザムは強力な磁界(のちのIフィールド)を張り巡らせて長距離ビーム砲をものともせず、大型メガ粒子砲によりティアンム提督の旗艦『タイタン』を撃沈、さらに拡散ビーム砲の斉射によって連邦軍のサラミス級巡洋艦やモビルスーツを多数撃破した。これらの圧倒的戦果に自信を得たドズルはビグ・ザムが量産化できれば連邦に勝てると確信している。しかし、Iフィールドジェネレーターによるバリアシステムの弱点を見抜いたスレッガー・ロウは、自らが操縦するGファイター(コア・ブースター)とアムロ・レイの操縦するガンダムを合体させ、攻撃が有効となるギリギリの距離まで接近しての突撃をかける。この捨て身の攻撃でスレッガーが犠牲になるも、ビグ・ザムはガンダムのビームサーベルで撃破され、ドズルも戦死する。その直前、ドズルは単身ノーマルスーツ姿で自動小銃(ジオン制式採用の無反動ライフル)を手にしガンダムに向けて発砲しているが、アムロはドズルの背後に立ち昇る悪鬼のような人間の情念を目の当たりにし戦慄している。
ザビ家の中でも策略家であったギレンやキシリアとは異なり、もっぱら現場第一主義だったドズルは、戦略的視野に欠けた司令官として批判されがちである。しかし彼は基本的に有能な指揮官であり、誰よりも前線の兵士の事を考えていたため、部下にも敬愛されている。
また、基本的に軍事レベルでの立場に終始しているものの戦略と戦術の区別がついている数少ない人間でもある。「戦いは数だよ、兄貴」発言や、軍学校校長としての訓示等にその一端がうかがえる。
彼の元にはシャア・アズナブル、シン・マツナガ、アナベル・ガトー、ランバ・ラルなど多くのエースパイロットが集まった。
ザビ家という陰謀の館の中ではガルマと共に例外的に人間味があり、それ故にやがて孤立して戦いの中に散った悲劇の人といえる。
彼の死後、スペースノイド独立の悲願は妻ゼナとの間に生まれた娘ミネバに託され、歴史を動かすことになる。ただしこれは、ジオン残党の権力拡大に利用されたという見方も成り立つ。
ブリティッシュ作戦の犠牲者やルウム戦役での僚艦撃沈に涙する姿が描かれている
はルウム戦役で捕虜になった敵将のレビルに敬礼するなど、武人としての礼節を重んじる一面もあったようである。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/より抜粋。
親ダイクン派(旧ジオン派)によると思われる爆弾テロの際に、同じ車に同乗していたサスロを守れなかったことから、顔にテロで負った傷痕をその戒めの為に残したのもだといわれている。
なお、軍服の肩のトゲは単なる威嚇用であるとの説あるが未だ明確な結論は出ていない。シャアのマントや仮面の例に漏れず、ジオンの重要人物の服装等には独特のものがある。
一年戦争以前はジオン士官学校校長をしている。ここでは彼の妻ゼナはこの時の生徒であった。
ドズルは妾の子であるとするのが通説である。その為か、父デギンからはあまり愛されていなかったようで、むしろ不当なまでに酷い扱いを受けている。ドズルの死に対してデギンはギレンですら憤るほど反応が少なかった。
ガルマが士官学校の生徒達と蜂起した「暁の蜂起事件」の際、ドズルには殆ど責任はないにもかかわらず能無しと罵られた上にガルマ達の責任を全て負う形で士官学校校長の座を辞任させられている。
乗艦はグワジン級戦艦グワラン(ガンドワ)であるが、ルウム戦役時はムサイ級軽巡洋艦ファルメルに乗艦。後にファルメルはシャアに譲渡する目的で竣工され、実際は将官用ムサイ級カスタム軽巡洋艦ワルキューレと言う。
搭乗したMSはドズル・ザビ専用ザクIIであり、両肩に刺がつき、カーキベースの金縁模様、ヒートホークはランバ・ラル専用ザクIと同じ大型タイプといかにも高級カスタム機といった風情を持っている。
ガルマの葬儀に出席するためにズム・シティに帰還する際、一般型のムサイに乗艦し、ズム・シティをムサイ艦橋から観察して、戦時下なのに何の補強工事も施されていないことを嘆いた。
サイド1の空域に建設された宇宙要塞ソロモンに駐留する。妻のゼナとの間に娘ミネバがいる。ザビ家の中では政治に長けたギレンやキシリアがいる一方、彼は政治に関与せず、純粋な武人として振舞っていた。
指揮官としての統率力・指揮能力も十分にあり、部下の信望も篤い。また愛妻家としても知られており、家族に深い愛情を注いでいた。妻ゼナに向かって権力の増大とともに人間味を失っていく肉親たちを嘆いている。
当初はモビルスーツを軽視していたものの、一週間戦争の戦果によりそれを認めるようになった。安彦氏の新解釈では、モビルスーツの開発を主導したとされている。
以後は司令官としてだけに留まらず、ザクIIF型(S型説もある)を改修した専用機を操り前線に出向くこともあった。もちろんこれはポーズに過ぎないが、前線兵士の士気高揚において大いに効果を上げた。
ナルスの面影を強く残すガルマを溺愛しており、彼の能力を高く評価して、ドズル自身も使いこなすような将軍になれと言う程、その成長を楽しみにしていた。それ故、ガルマの戦死後には彼を守りきれなかったとしてシャアを左遷させ(彼自身はシャアの処刑を主張していたが、デギンの裁定で左遷となった経緯がある)、仇討ち部隊としてランバ・ラル隊を地球に派遣している。
また、左遷の後キシリアに登用されたシャアを牽制するために、サイド6に寄港したホワイトベースに対して、コンスコン少将指揮下の機動部隊を派遣している。
地球連邦軍のチェンバロ作戦(ソロモン攻略戦)が開始される前にギレンへ援軍を要請するが、ソロモンに送られてきたのは試作モビルアーマー「ビグ・ザム」1機のみであった。ビグ・ザム1機で2〜3個師団にも相当するはずと豪語するギレンに対し思わず「戦いは数」と不満をぶつけている。この発言自体、まず兵数ありきのまっとうな用兵を念頭に置いた発言であり、無思慮な精神論主義者に見られがちなドズルが、まともな用兵理論をもった有能な指揮官であることがわかる。
宇宙世紀0079年12月24日、ついにティアンム提督指揮下の連邦軍によるソロモン攻略戦が始まると、地球連邦軍の量産MSジムやボールを初めて本格的に実戦投入した熾烈な攻撃や、新兵器ソーラ・システムによる被害の大きさを目の当たりにして、もはやソロモンを支えきれないと判断。妻子を脱出させた後にソロモンの放棄を命令し、自らはビグ・ザムに搭乗して出撃。残存兵力撤退の時間稼ぎのために連邦艦隊の中心部へ単騎特攻をかけた。
ドズルの操るビグ・ザムは強力な磁界(のちのIフィールド)を張り巡らせて長距離ビーム砲をものともせず、大型メガ粒子砲によりティアンム提督の旗艦『タイタン』を撃沈、さらに拡散ビーム砲の斉射によって連邦軍のサラミス級巡洋艦やモビルスーツを多数撃破した。これらの圧倒的戦果に自信を得たドズルはビグ・ザムが量産化できれば連邦に勝てると確信している。しかし、Iフィールドジェネレーターによるバリアシステムの弱点を見抜いたスレッガー・ロウは、自らが操縦するGファイター(コア・ブースター)とアムロ・レイの操縦するガンダムを合体させ、攻撃が有効となるギリギリの距離まで接近しての突撃をかける。この捨て身の攻撃でスレッガーが犠牲になるも、ビグ・ザムはガンダムのビームサーベルで撃破され、ドズルも戦死する。その直前、ドズルは単身ノーマルスーツ姿で自動小銃(ジオン制式採用の無反動ライフル)を手にしガンダムに向けて発砲しているが、アムロはドズルの背後に立ち昇る悪鬼のような人間の情念を目の当たりにし戦慄している。
ザビ家の中でも策略家であったギレンやキシリアとは異なり、もっぱら現場第一主義だったドズルは、戦略的視野に欠けた司令官として批判されがちである。しかし彼は基本的に有能な指揮官であり、誰よりも前線の兵士の事を考えていたため、部下にも敬愛されている。
また、基本的に軍事レベルでの立場に終始しているものの戦略と戦術の区別がついている数少ない人間でもある。「戦いは数だよ、兄貴」発言や、軍学校校長としての訓示等にその一端がうかがえる。
彼の元にはシャア・アズナブル、シン・マツナガ、アナベル・ガトー、ランバ・ラルなど多くのエースパイロットが集まった。
ザビ家という陰謀の館の中ではガルマと共に例外的に人間味があり、それ故にやがて孤立して戦いの中に散った悲劇の人といえる。
彼の死後、スペースノイド独立の悲願は妻ゼナとの間に生まれた娘ミネバに託され、歴史を動かすことになる。ただしこれは、ジオン残党の権力拡大に利用されたという見方も成り立つ。
ブリティッシュ作戦の犠牲者やルウム戦役での僚艦撃沈に涙する姿が描かれている
はルウム戦役で捕虜になった敵将のレビルに敬礼するなど、武人としての礼節を重んじる一面もあったようである。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/より抜粋。
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